債券(さいけん)とは 〔国・株式会社・債権〕

国、地方公共団体、政府関係機関、株式会社などが多くの投資家から均一条件で大量の資金を借り入れる場合に発行する一種の債務証書で、その発行者に対する債権を表示した有価証券である。

それは一定の法的様式に従って10万円券、100万円券など一定額面に細分化され、これを渡すことにより多くの貸し手から同時に均一条件で借入れを起こすのであり、これを保有する投資家は転々売買することもできる。

債券の形態には利付債と割引債とがある。

利付債は、毎年支払うべき利息のクーポンが付されているもので、これと引き換えに利息の支払いが行われる。

割引債にはクーポンは付されておらず、発行価額と額面との差額が利息相当分となる。

債券には記名式と無記名式とがあり、保有者の希望で相互転換を可能とするのが原則であるが、日本では、無記名式に限るとして発行されるのが通例である。

民法上、無記名債券は動産とみなされていることから、その譲渡は意思表示と債券の引き渡しによって簡単に行われうる。

なお、日本には公社債を保有しても債券の交付を受けず、その権利内容を所定の登録機関に登録するという無記名債券の登録制度があり、国債は1906年(明治39)の「国債ニ関スル法律」、その他の公社債は1942年(昭和17)の「社債等登録法」によって行われ、金融機関など大口の保有者には広く利用されていた。

しかし、債券の流通売買には不便が多いことから、その円滑化を図るため、2001年(平成13)に「社債等の振替に関する法律」が制定され、登録国債は振替国債、登録公社債は振替公社債の制度に移行した。

この場合も、保有者に債券は交付されない。「社債等登録法」は2008年1月に廃止された。
update:2009年08月20日